野田総理大臣は、
30日の日米首脳会談にて正式なTPP交渉参加表明を先送りすることを明らかにした。
理由は、アメリカとのあいだで事前協議がうまくいっていないだけでなく、
民主党内部で意見がまとまっていないことがあげられる。
それはそうだろう。
現在、党を二分している消費増税問題を抱えながら、
もうひとつ党を割るような問題を抱えるわけにはいかなかったのだろうと、推察する。
そもそも、昨年11月にAPEC首脳会談で明らかにした、
「交渉参加に向けての関係国との協議」は、
29日からの首相の訪米時に「交渉参加表明」を目指したものだったわけだから、
首相としては苦渋の決断だったに違いない。
TPP反対派が消費増税反対派と重なることから、
TPPより消費増税を優先したとも読み取れる。
アメリカに「TPP交渉参加表明」という、お土産を持っていけないのは残念だが、
国内は確かにまとまっていない。
米韓FTPの問題点などを参考に
さらにTPPのメリット、デメリットを見ていく必要はあるのかもしれない。
個人的には、消費増税にもTPPにも賛成だが、どちらも問題点は限りなく多い。
拙速となることよりは、よく考えてもいいとは思う。
どちらもそれほど緊急の課題だとは思っていない。
これは自身の危機感のなさによるものだろうか。
その点が不安である。
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