チェルノブイリの8分の1。
事故のあった原発から、汚染が及んだ距離の話だ。
文部科学省の調査によれば、原発事故による汚染が及んだ距離は、
最も離れていたのが、浪江町の32.5km。
チェルノブイリでは、最大で250km離れた地点でも確認されていたから、
福島の原発事故の約8倍。
福島の原発事故はチェルノブイリの約8分の1ということである。
汚染が及んだ地点とは、セシウム137が148万ベクレル以上の地点を指す。
その広がりも福島は帯状に広がっているのに対し、
チェルノブイリは30km以内の地点はほぼ覆いつくされているような状態。
福島原発事故の大きさを示すのに、
「スリーマイル以上チェルノブイリ以下だ。」「いやそれ以上だ。」ということばをよく耳にした。
しかし、汚染の及んだ範囲を見る限り、チェルノブイリの方が圧倒的に大きい事故だったといえる。
もちろん、それは「ああよかった。」とか「不幸中の幸い」という言葉で表されるものとは
明らかに異なっている。
福島原発がありえないほど大きな事故を起こしたことには相違ない。
ただ、客観的な認識は必要だろうと思う。
逆にそれくらいですんだのは、被害を食い止めてくれた人がいたかもしれない。
チェルノブイリと比べてこの点が進んでいた、
あるいは環境的に福島はこういう利点があったとか、
そういうことも調査が必要である。
それが科学的な態度だとも思う。
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