巨人の元監督である川上哲治さんが亡くなられた。
もちろん、リアルタイムで選手時代を知るわけではない。
子供のころに見た野球あるいはラジオで聞いた野球の監督が川上さんだった。
当時、ラジオはそうではなかったのだが、テレビは全国的には巨人戦が中心に放映されていた。
地方では巨人戦以外のプロ野球は見ようがなかった。
だから、普通のテレビっ子は巨人ファンになったと思う。
阪神ファンはラジオで野球を聞いていた。
阪神ファンは奇をてらっているとそんな風に思っていた。
広島ファンやヤクルトファンはその後時々いただけだ。
なぜか優勝すると昔からそうだと聞いたが、昔を知らないため、本当かどうかわからなかった。
全国、画一的に巨人ファンが生産されていて、そのひとりが自分だと言うぐらいに思っていた。
それが日本経済の高度成長期(後半)であり、巨人が最終的にV9と言われる連覇を続けていたころだ。
巨人、大鵬、卵焼き
子供の好きなものはそう言われた。
(後に言われた、子供の嫌いなものの「江川、ピーマン、北の湖」はこれのもじりである。)
今なら「絶対王者」、そう呼ばれたかもしれない。
「絶対に勝つ」「右肩上がり」それが現実だった。
「強すぎること」は、「嫌われること」ではなく「好かれること」だった時代。
現在の巨人は夢ではなく、現実である。
あのころの巨人は今にして思えば、「夢」だった。
今、巨人は川上監督以来の連覇に向けて日本シリーズを戦っている。
時代は変わった。
でも、変わらないものもある。
変わったのは現実の方で、夢は変わらないのかもしれない。
ご冥福を祈ります。
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