父親を病院へ連れて行った。
毎月一度、父を病院へ連れて行く。
どこがどう悪くて病院へ行っているのかよく知らない。
以前は、父親が自分で車を運転していっていたのだが、
免許証を返上してからは、私が連れて行っている。
帰りにスーパーに寄って、
買い物をするのがお決まりになっている。
買い物を持つのは私の役目だが、
お金は父が自分で払っている。
足が悪く、杖を必要とするために、
財布を開けて中からお金を出す作業に
四苦八苦しているように見える。
私が払えば、周りの人に迷惑にならないのだが、
それでも、自分で払う方がいいんだろうな、と思え、
結局、父が自分で払っているのを横目で見ることになる。
指の動きもぎこちなく、
レジ台の上に小銭を広げるので、
ちょっと恥ずかしい感じもある。
でも、月に一度の小さな親孝行だと思ってはいる。
昔は、頼れる父だった。
でも、寄る年には勝てないのだろう。
まだまだ頑固なところはあるのだが。
長生きしてもらいたい。
そして、自身も頼れる男でありたい。
ああ!!!